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泉佐野市が、「犬税」の導入を断念した理由

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泉佐野市が”犬税”を検討

犬税というのは、犬の飼い主にかかる税のこと。昭和30年には2500超えの自治体が取り入れていたという犬税。犬を飼うことは贅沢とされ、富裕層に向けた税金でありました。犬税を課していた最後の自治体だった長野県四賀村は、昭和57年に廃止されたとのこと。当時、犬を飼う理由を、愛玩犬、猟犬などに分けて課税。税を徴収するコストが税収を上回ったことが、大きな廃止の理由だったようです。

泉佐野市では、平成26年度を目途に犬税の導入を検討。犬のふん対策の巡視員の人件費や清掃費にあてるためである。

犬税を導入する前に、放置フンGメンを投入!

犬税を泉佐野市民から徴収する前に、飼い主に対する啓発と見回りを強化するため、市のシルバー人材センターに業務委託し「放置フンGメン」を結成。2人1組の2組が、週3日の朝と夕方あわせて4時間、ふんの多いエリアを巡回します。

泉佐野市が”犬税”を断念した理由

徴収の対象者を狂犬病の登録者とする場合、狂犬病の登録をしない者が徴収されない、といった税負担の不公平が生じることが理由のひとつ。それにかかって、全頭徴収できないことから徴収にかかるコストが大きくなる。こういったことから、犬税の導入は困難であると判断された。

犬税を導入するには、どうすればよいのか

全頭犬に対して、100%の狂犬病注射を義務付けることでしょう。それを仕組みとしてどう組み込むか。入り口であるペットショップやブリーダーが、犬とその購入者の情報を保健所あるいはセンター(狂犬病を取り扱っている場所)に伝え、その時点で飼い犬登録を完了させる。そして、保健所から購入者に対して狂犬病注射のお知らせを送付する。もし受けなければ罰金、といった流れはどうか。

ペットショップやブリーダーが、飼い主の代理で飼い犬登録を行えば、問題が解決しそうです。そのためには、代理でも飼い犬登録が可能な仕組みづくりが必要ですね。

以下、『狂犬病予防法』の抜粋

(予防注射)
第五条 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。
2 市町村長は、政令の定めるところにより、前項の予防注射を受けた犬の所有者に注射済票を交付しなければならない。
3 犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない。

第二七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
二 第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者

(予防注射の時期)
第十一条  生後九十一日以上の犬(次項に規定する犬であつて、三月二日から六月三十日までの間に所有されるに至つたものを除く。)の所有者は、法第五条第一項 の規定により、その犬について、狂犬病の予防注射を四月一日から六月三十日までの間に一回受けさせなければならない。ただし、三月二日以降において既に狂犬病の予防注射を受けた犬については、この限りでない。

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コメント

  • 放置フンを無くす為に、犬税導入というのはなるほどと思います。
    がしかし、フンを当たり前に持ち帰っている身としては思うところがありますね。取らない人がいるために、取っている人が何故払わなければいけないという、疑問の声が上がりそうです。

    by 冬のかき氷 2017年12月3日 12:24 PM

    • 確かに、犬を飼っていて犬のふんをしっかりと持ち帰っている飼い主の方々からすれば、犬のふんを放置している人々のために血税が使用されるという観点から、反対のご意見はごもっともだと思います。ですから、犬税の導入と犬のふんを放置させない効果的な対策は、同時に進行させていくべきだと考えます。またご意見お聞かせください(*^^*)

      by まっさん 2017年12月3日 3:41 PM

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